RMAN(増分更新イメージコピー)難易度 高無料
高速リカバリ(リストア時間最小化)を狙い、次の RUN ブロックを毎日1回実行する「増分更新イメージコピー(incrementally updated backup)」戦略を組んだ。
RUN {
RECOVER COPY OF DATABASE WITH TAG 'inc_upd';
BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 FOR RECOVER OF COPY WITH TAG 'inc_upd' DATABASE;
}
この戦略の説明として最も適切なものを選べ。(単一選択)
- A
RECOVER COPY OF DATABASEが、前回までに取得したレベル1 増分をイメージコピーに適用してロールフォワードし、コピーを最新に近い状態に保つ。リカバリ時はこの最新のイメージコピーへSWITCH/リストアして少量の REDO だけ適用すればよく、リストアが速い - B毎回フルのイメージコピーを取り直すので、ストレージ使用量は日々倍増していく
- C
RECOVER COPY OF DATABASEは本番データベースをロールフォワードする(本番に増分を適用する)操作であり、本番が変更される - Dこの構成では増分バックアップしか作られず、ベースとなるイメージコピーは決して作られないため、単独ではリストアできない
正解・解説・誤答理由・ひっかけを見る▼ open
✓ 正解:A✓Gold監修
解説
「増分更新イメージコピー」は、1本のイメージコピーを増分で“育てて”最新に保つ定番戦略である。2つのコマンドが対になっている。
BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 FOR RECOVER OF COPY WITH TAG 'inc_upd' DATABASE;
… タグinc_updのイメージコピーを更新するためのレベル1 増分を取得する。RECOVER COPY OF DATABASE WITH TAG 'inc_upd';
… 取得済みのレベル1 増分をイメージコピー(バックアップ側)に適用してロールフォワードし、コピーをより新しい時点へ進める。本番データベースは一切変更しない(適用先はあくまでバックアップのコピー)。
結果として、常に「ほぼ最新のフル相当イメージコピー」が手元にある状態を維持できる。障害時は
そのイメージコピーへ SWITCH(コピーをそのまま現用ファイルにする)か、リストアして少量のアーカイブ REDO を適用するだけで済むため、リストア/リカバリが高速になる。毎日フルバックアップを取り直すコストも避けられる。
なお初回実行時は適用すべき増分もイメージコピーもまだ無いため、RECOVER COPY は実質何もせず、BACKUP INCREMENTAL LEVEL 1 ... はベースとなるレベル0 のイメージコピーを生成する(以後の実行で増分が積まれ、ロールフォワードが効き始める)。
- B毎回フルを取り直すのではなく、1本のコピーを増分で更新する戦略。ストレージは倍増しない(むしろ抑制される)。
- C
RECOVER COPY OF DATABASEがロールフォワードするのはバックアップのイメージコピーであって、本番データベースではない。本番は変更されない。 - D初回にベースのイメージコピー(レベル0 相当)が生成されるため、「ベースが決して作られない」は誤り。単独でリストア可能。
ひっかけ:
RECOVER COPY OF DATABASE の「誰をロールフォワードするのか」の取り違え(C)。適用先はバックアップのコピーであり本番ではない。
また「増分戦略だからベースのフルが無い(D)」という誤解。初回にベース(レベル0 コピー)が作られる。公式ドキュメント・関連Backup and Recovery User's Guide ― Incrementally Updated Backups(RECOVER COPY によるイメージコピーのロールフォワード)↗
⚠️ この問題は版・既定値などで取り違えやすい論点を含みます(要確認タグ)。
✓Gold 保有者による書き下ろし解説・実機で検証済